松田博史社会保険労務士事務所

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令和8年4月から男女間賃金差異と女性管理職比率の情報公開が義務化

女性活躍推進法の改正により、令和8年4月1日から男女間賃金差異と女性管理職比率の公表義務が拡大されます。
これまで従業員数301人以上の企業に公表が義務付けられていた男女間賃金差異について、101人以上の企業に公表義務を拡大するとともに、新たに女性管理職比率についても101人以上の企業に公表が義務付けられます。

① 女性労働者に対する職業生活に関する機会の提供
  
 ・採用した労働者に占める女性労働者の割合
 ・男女別の採用における競争倍率
 ・労働者に占める女性労働者の割合
 ・係長級にある者に占める女性労働者の割合
 ・役員に占める女性の割合
 ・男女別の職種または雇用形態の転換実績
 ・男女別の再雇用または中途採用の実績

② 職業生活と家庭生活の両立に資する雇用環境の整備

 ・男女の平均継続勤務年数の差異
 ・10事業年度前およびその前後の事業年度に採用された労働者の男女別の継続雇用割合
 ・男女別の育児休業取得率
 ・労働者の一月あたりの平均残業時間
 ・雇用管理区分ごとの労働者の一月あたりの平均残業時間
 ・有給休暇取得率
 ・雇用管理区分ごとの有給休暇取得率

③ 男女間賃金差異

④ 女性管理職比率


〇従業数301人以上の企業
 ①の7項目から1項目以上、②の7項目から1項目以上、③、④について、情報公表が義務化

〇従業員数101人から300人の企業
 ①②の14項目から1項目以上、③、④について、情報公表が義務化


初回の男女間賃金差異および女性管理職比率の情報公表は、令和8年4月1日以降、最初に終了する事業年度の実績を、その次の事業年度の開始後おおむね3ヶ月以内に公表する必要があります。その後もおおむね1年に1回、最新の数値を公表する必要があります。


女性活躍推進法特集ページ|厚生労働省


 
2026年03月13日 14:48

令和8年4月1日から自転車運転に青切符制度が導入されます。

自転車による事故の増加や自転車利用者のルール違反・マナー違反が社会問題になっていることを踏まえ、道路交通法の改正により、令和8年4月1日から自転車運転の交通違反に対して交通反則通告制度(青切符制度)が導入されます。 ※16歳以上が対象

【違反行為と反則金の例】
・信号無視     6,000円
・一時不停止    5,000円
・携帯電話使用等 12,000円
・右側通行     6,000円
・ブレーキ不良   5,000円

改正についての詳細は下記をクリック
道路交通法の改正について(青切符についても含む) 警視庁



●道交法改正により考えられる企業への影響

・業務上の自転車運転事故により第三者に損害を与えた場合は、企業は使用者責任を追及されるケースが
 出てくる。
  ※自転車と歩行者の衝突事故で約9,500万円の損害賠償を認めた裁判例あり

・通勤中の自転車事故の場合は、企業が使用者責任を追及される可能性は原則ありませんが、自転車通勤の
 社員が取引先へ自転車で直行しているときに事故が発生した場合は、企業が使用者責任を追及される
 可能性もあるため注意が必要です。

● 企業がとるべき対策

・自転車事故に対応している損害保険への加入(加入している場合は保険金額等の確認)
・道交法改正について社内への周知
・会社所有の自転車がある場合は、使用についてのルール等を整備


 
2026年01月29日 14:27

自動車等通勤の非課税限度額の改正(令和7年11月19日)

令和7年11月19日に、自動車等の交通用具を使用して通勤している給与所得者に支給する通勤手当の非課税限度額を引き上げる政令の改正が行われました。

この改正は、令和7年4月1日以後に支払われた通勤手当に適用されます。
従って、改正前に改正前の非課税限度額を超えて支給されていた通勤手当については、年末調整で調整することになります。

なお、公共交通機関を使用している場合の非課税限度額については、変更はありません。(15万円)

 
距離(片道) 【改正前】 課税されない金額 【改正後】 課税されない金額
2㎞未満 全額課税 全額課税
2㎞以上10㎞未満 4,200円 4,200円
10㎞以上15㎞未満 7,100円 7,300円
15㎞以上25㎞未満 12,900円 13,500円
25㎞以上35㎞未満 18,700円 19,700円
35㎞以上45㎞未満 24,400円 25,900円
45㎞以上55㎞未満 28,000円 32,300円
55㎞以上 31,600円 38,700円



 
2025年11月26日 14:59

令和7年6月1日から企業に熱中症対策が義務付けれれます。

令和7年6月1日に労働安全衛生規則が改正され、職場における熱中症対策を実施することが企業に義務付けられます。

暑さ指数28以上または気温31度以上の環境下で連続1時間以上または1日4時間を超える作業が見込まれる場合、熱中症のおそれがある労働者を早期発見し、その旨を報告することができるような体制を整備することが義務付けられます。また、重症化を防ぐために応急処置や医療機関への搬送などの手順を作成し、労働者へ周知することも求められています。

対応を怠った場合、6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性がある罰則ありの改正になっています。


安全衛生規則612条の2第1項
事業者は、暑熱な場所において連続して行われる作業等熱中症を生ずるおそれのある作業を行うときは、あらかじめ、当該作業に従事する者が熱中症の自覚症状を有する場合または当該作業に従事する者に熱中症が生じた疑いがあることを当該作業に従事する他の者が発見した場合にその旨の報告をさせる体制を整備し、当該作業に従事する者に対し、当該体制を周知しなければならない。


安全衛生規則612条の2第2項
事業者は、暑熱な場所において連続して行われる作業等熱中症を生ずるおそれのある作業を行うときは、あらかじめ、作業場ごとに、当該作業からの離脱、身体の冷却、必要に応じて医師の診察または処置を受けさせることその他熱中症の症状の悪化を防止するために必要な措置の内容およびその実施に関する手順を定め、当該作業に従事する者に対し、当該措置の内容およびその実施に関する手順を周知しなければならない。


厚生労働省パンフレット

 
2025年05月29日 14:20

令和7年4月1日施行の育児・介護休業法の主な改正点

① 子の看護休暇の見直し
 ・子の看護等休暇へ名称変更
 ・対象となる子の範囲の拡大 
   小学校就学の始期に達するまで → 小学校3年生修了まで
 ・取得事由の拡大 
   これまでの病気・ケガ、予防接種・健康診断にプラスして、感染症に伴う学級閉鎖等、
   入園(入学)式、卒園式への出席の2つが追加
 ・労使協定で制度利用の適用除外とすることができた入社6ヶ月未満の労働者を撤廃
  
(入社すぐでも利用可に)

 ※ 就業規則(育児休業規程)の見直し必要、
   労使協定で入社6ヶ月未満を適用除外している場合は、労使協定の見直し・再締結必要



② 所定外労働の制限(残業免除)の範囲の拡大
 ・3歳未満の子を養育する労働者 → 小学校就学前の子を養育する労働者

 ※ 就業規則(育児休業規程)の見直し必要


③ 介護休暇を取得できる労働者の要件緩和
 ・労使協定で制度利用の適用除外とすることができた入社6ヶ月未満の労働者を撤廃
  
(入社すぐでも利用可に)

 ※労使協定で入社6ヶ月未満を適用除外している場合は、労使協定の見直し・再締結必要


④ 介護離職防止のための雇用環境整備を義務化
 1.介護休業・介護両立支援制度等に関する研修の実施
 2.相談体制の整備(相談窓口設置)
 3.自社の労働者の介護休業取得・介護両立支援制度等の利用の事例の収集・提供
 4.自社の労働者へ介護休業・介護両立支援制度等の利用促進に関する方針の周知

 上記1から4のいずれかの措置を講じること(複数の措置を講じることが望ましい)

 ※講じる措置の決定と準備が必要


⑤ 介護離職防止のための個別の周知・意向確認等を義務化
 1.介護直面した旨の申出をした労働者に対して、事業主は介護休業制度等に関する事項の周知と
   取得・利用の意向の確認を個別に行うこと

 周知事項
 ・介護休業に関する制度、介護両立支援制度等
 ・介護休業・介護両立支援制度等の申出先
 ・介護休業給付金に関すること

 周知方法 
  面談、書面交付など
 
 2.介護に直面する前の早い段階(40歳)で情報提供を行うこと

 情報提供期間  
  労働者が40歳に達する日の属する年度中
  労働者が40歳に達する日の翌日から1年間  のいずれかの期間に
 
 情報提供事項
 ・介護休業に関する制度、介護両立支援制度等
 ・介護休業・介護両立支援制度等の申出先
 ・介護休業給付金に関すること

 提供方法 
  面談、書面交付など

 ※周知・情報提供する事項に関する書面(資料)の準備、情報提供期間の決定、周知・提供方法の決定


 
2025年02月12日 15:40

高年齢雇用継続給付の縮小・廃止(令和7年4月1日から)

令和7年4月1日から高年齢雇用継続給付の給付額が縮小されます。

高年齢雇用継続給付とは、60歳到達時の賃金と比較して、60歳以降の賃金が下がった場合に、その一部を給付金として補填する制度です。

具体的には、60歳以降の賃金が60歳到達時の賃金と比較して、75%未満に低下している場合に、引き下げ後の賃金額の最大15%が給付金として支給されます。

令和7年4月1日以降は、
60歳以降の賃金が60歳到達時の賃金と比較して、75%未満に低下している場合に、引き下げ後の賃金額の最大10%が給付金として支給されるよう縮小されます。

64%未満に低下・・・・・賃金額×10%
64%以上75%未満・・・賃金額×(10%から一定の割合で逓減する率)
75%以上・・・・・・・・不支給

※今後は、さらに段階的に給付率を縮小し、最終的には、高年齢雇用継続給付は廃止されることが決まっています。

 
2024年01月17日 14:45

労働条件の明示事項が変更されます。※令和6年(2024年)4月1日から

令和6年(2024年)4月1日から労働条件の明示事項等が変更されます。

すべての労働者(正社員、契約社員、パート・アルバイト、派遣労働者など雇用形態を問わず)に対して、

◎労働契約の締結および有期労働契約の契約更新のタイミングで、雇い入れ直後の
 就業場所・業務内容に加え、就業場所・業務内容の変更の範囲を明示することが
 必要になります。
 ※令和6年4月1日以降に契約締結・契約更新する労働者から対象となります。

 変更の範囲とは、今後の見込みを含め、在職中に勤務する可能性のある就業場所
 すべて、従事する可能性のある業務すべて、をいいます。

 〇変更の範囲の記載例

  ・本社および全ての支店・営業所
  ・〇〇県内、〇〇市内
  ・会社の定める場所(テレワークを行う場所含む)
  
  ・会社内のすべての業務
  ・〇〇業務
  ・会社の定める業務


◎有期労働契約の労働者に対して、有期労働契約の締結時および契約更新のタイミング
 ごとに、更新上限(有期労働契約の通算契約期間または更新回数の上限)の有無と
 その内容を明示することが必要になります。
 
 また、更新上限を新設・短縮する場合は、その理由をあらかじめ説明することが
 必要になります。

 〇更新上限の記載例
 ・契約期間は通算4年を上限とする。
 ・契約更新は3回までとする。


◎無期転換申込権が発生する有期労働契約の契約更新のタイミングごとに、無期転換を
 申し込むことができる旨
と無期転換後の労働条件を明示することが必要になります。

 無期転換ルールとは、有期労働契約が5年を超えて更新された場合、有期労働契約
 労働者からの申し込みにより、期間の定めのない労働契約に転換されるルールの
 ことをいいます。使用者(会社側)は無期転換の申し込みを断ることはできません。
 ※平成25年4月1日施行

 例えば、
 契約期間1年の労働契約が5回目の更新された時に、無期転換の申込権が発生し
 ます。そして、その6年目の契約期間中に労働者が無期転換の申し込みを行った
 場合、その次の契約更新日から期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に
 転換されます。

 無期転換後、有期労働契約者と同じ労働条件で契約期間だけが無期の無期労働
 契約社員
とするか、それとも正社員にするかなど、転換後の雇用形態をどのよ
 うにするかの検討が必要です。
 
2023年12月26日 14:28

令和5年度の雇用保険料率(4月1日から変更になります。)

令和5年4月1日から、下記のとおり雇用保険料率が変更になります。
そのため、4月1日を含む給与計算期間から、雇用保険料率を変更して給与計算を行うことになります。

例えば、

10日締めの場合 → 4月10日締め分から変更
15日締めの場合 → 4月15日締め分から変更
月末締めの場合       →   4月30日締め分から変更

 
  労働者負担 事業主負担 雇用保険料率
一般の事業 6/1000 9.5/1000 15.5/1000
建設業 7/1000 11.5/1000 18.5/1000


5年3月分(4月納付分)から、健康保険料率および介護保険料率も変更になりますので、注意してください。

ちなみに、当事務所がある愛知県の
 健康保険料率は、10.01%
 介護保険料率は、 1.82%   に変更になります。

 
2023年03月02日 14:00

中小企業の月60時間超の時間外労働に対する割増率が50%に引き上げられます。※2023年4月1日から

大企業ではすでに適用されたいましたが、中小企業についての適用猶予期間がいよいよ終わます。

今までは、時間外労働について、月の時間数に関係なく25%の割増率で残業代を支払えばOKでしたが、2023年4月1日からは、月60時間を超えた部分については、
50%の割増率で残業代を支払わなければなりません。

ただし、50%での支払いに代えて代替休暇を付与することでも構いません。
※労使協定の締結必要

この場合、60時間を超えた時間数について、25%分は60時間以内同様に残業代を支払い、新たに増える割増率の25%部分のみを休暇に代えることができます。

労使協定に定めるべき事項
・代替休暇の時間数の算定方法
・代替休暇の単位
・代替休暇を与えることができる期間
・代替休暇の取得日の決定方法、割増賃金の支払日

〇代替休暇の時間数の算定方法

 代替休暇の時間数=(月の時間外労働時間数ー60時間)× 換算率(0.25)
      
      換算率=60時間超の割増率ー60時間以内の割増率(1.5-1.25)

 例:時間外労働が月80時間の場合
   (80ー60)× 0.25=5時間・・・代替休暇の時間数

〇代替休暇は、1日または半日単位で与える必要があります。

〇代替休暇は、60時間を超えた月の給与締日の翌日から2ヶ月以内に与える必要が
 あります。

〇取得日の決定方法としては、例えば、給与締日から1週間以内に本人に代替休暇を
 取得するかしないか意向を確認し、取得希望の場合は取得日を決める。

※取得するかどうかは労働者の意思に委ねられていて、取得を強制することはでき
 ない。

 

2023年3月31日までにすべき実務対応

①自社の時間外労働の状況を把握する。
②50%での支給or代替休暇、もしくは併用について検討する。
③就業規則を改定する。
④代替休暇制度を設ける場合は、労使協定を締結する。


松田博史社会保険労務士事務所では、法改正内容の説明、就業規則改定や労使協定作成のアドバイス・作成代行を承っています。
お気軽にお問い合わせください。料金は、2万円~

 
2022年12月22日 11:11

身元保証書について(2020年の法改正により金額の明記が必要に)

身元保証書とは、第三者に従業員の身元保証人として、従業員の行為により会社が受けた損害を賠償することを誓約してもらう書面です。

身元保証書の有効期間は、期間を定めなかった場合は、原則3年なり、期間を定める場合でも5年が上限で、それより長い期間を定めても短縮されます。また、有効期間の自動更新条項は無効になります。

2020年4月の民法改正により、極度額(保証人が負担すべき額の上限)を明記することが義務付けれれました。記載がない身元保証書は無効になります。
300万円などと具体的に記載する必要があります。

会社は、従業員に業務上不適任や不誠実な事案があり、そのため身元保証人の責任が発生するおそれがある時、従業員の任務または任地を変更し、そのため身元保証人の責任が重くなったり、監督が困難になった時は、身元保証人に通知する義務があります。通知を受けた身元保証人は、将来に向かって身元保証契約を解除することが可能になります。


 
2022年10月11日 16:25